2011年5月26日木曜日

傲慢のマーマレード、四

自涜に浸ると云うのは矢張り寂しいものなのか朝起きてみたら部屋中が空虚とイカの臭いでいっぱいでやっていられなくて家を出た。当分はイカを食えない。テレビの出演まではだいぶ時間がある。朝の表参道、ゴミ溜めとルビを振っても差し支えない風景だった。原宿のほうへ向かいマクドナルドへ入ると奇抜な格好をした連中がごろくにん、朝まで遊んでいたのかソファで寝ていたり携帯をいじったりしている。やたら細いデニムを履き、髪の色はまるで信号のようで見誤って車が衝突事故を起こさないか非常に不安を覚える。朝マックを頼む。コーラは朝にはきつすぎる。何を頼み間違えたかおもちゃが一個ついてくる。ボタンを押すと音を出す犬。子供はこれをもらって本物の犬に蹴りを入れて音を出すのだろうか、即効廃止されたし。何がハッピーセットか。犬は大迷惑だ。犬と云うのは総じて迷惑をこうむる機会が多い気がする。携帯のCMでしゃべらされ、帰らぬ主人を待ちぼうけ、おまけにアメリカ映画に出演するも大概はさかりのついた行為の撮影ばかり。悲しきかな犬。ああ無常。無常と云えば好きな人ばかりが死んでいく。そう思うのは嫌いな人、どうでもいい人の生き死にに関する興味が無いからなのだろうか。そんな事を思いながら食べるマックグリドルは甘くなかった。どうやら甘い奴と甘くない奴を勘違い、頼み間違えた。チェンジ!叫んでみたのは心の中の斉藤さん。斉藤さんと右京さんは10分程パンケーキにアイスを載せるか載せないかで口喧嘩取っ組み合いの末混ざって最強さんになった。アドレナリンがどくどく、エフェドリンがどくどく。一度街を歩いていた時に薬のバイヤーというのに声をかけられた事があって、そいつが売っていたのは、合法だけどまるでエフェドリンが分泌されるかのようにハイテンション、その名もエセドリンと云うやつで、使ってみたら確かに似非物に間違いなかった。右は左で左が上だったし、そもそも青が赤に見えた時点でエフェドリンとはまた違ったものなのだろう。世界の帝王は俺だ!と思って気がついた頃には何故かアフリカの原住民の族長になっていた時があって、あの時は日本まで帰るのに数ヶ月を要し、テレビ番組に大きな穴を開けてしまったが、フレンチが変わりをやっていてくれたらしい。喜ばしい事だ、そういう浅知恵だけはある。タクシーを拾ってテレビ局へ向かう。穴を開けないために。

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