2011年3月27日日曜日

鼻見離さず

 聞けば今日、雌雄雄雌集まって鼻見をしていると云う。ねたましい。俺も女の子の鼻を見て、「はぁ、君のはだいぶ尖がっているね。鳥類の名残か知らん、いとおかし」とか言いたい。んで、俺も鼻の穴にずいずいと入り込まれて、女の子だよ、女の子。女の子に、指じゃなくて、体だよ、体ごと。体を全部すっぽり押し込まれて、逆レイプ。和姦だけどね。下らんことを考えていると日が暮れるというが、本当に暮れた。映画に行く約束をしていた大悟がいつになっても連絡を寄越さないので、またあいつに酒を奢ってもらわないといかん。人様に酒を奢ってもらうなんて、そんなそんな大それたこと、僕は善良でまっとうな人生を暮らしてきた人間なので、罪悪感が走る。さいなまれる。あぁ、あいつに酒を、あぁあいつが、悲しいかな。悲しいので焼酎を湯で割り、そこに梅を入れた。しょっぱい梅のが旨いだろうと思っておったが、間違いだった。からい。塩辛い。酒から塩の味がする訳がないだろうと抜かす奴は今すぐうちに来て飲めばいい。海水で割ったような味がする。プランクトンたっぷり。肴はするめ。何ともマリンな一人酒。そういえば、梅についているしそ。あれも、わかめの一種じゃなかったか知らん。日が暮れてきて僕の部屋はパソコンの青い光につつまれて海のようだ。いっそベッドもウォーターベッドにしようかな。ジョゼと虎と魚とで、水族館みたいなラブホがあったが、そんなかんじ。酒も回って僕も回って、ファンタジーな気分。しかも、飲んでるのは塩辛い、わかめの入った焼酎。わかめ酒?いいね、そういうのも。そういうのはプロに頼むと青くなる程金がかかるので、僕がいつも悪ふざけしている大学のあいつらと、女を酒に酔わせてやらせるのがいい。僕は衛生的観念上飲みたくないが、端で眺めて笑っていたい。笑っていたいな、いつでも。前に、僕とあいつで飲んだ時、女が一人捕まって滅茶苦茶にしたっけなぁ。僕は腰を振るかどうか悩んだが、惰性で振った。こんな女つまらんなぁと思ったのだが、あいつは、こんなたのしいことは初めてだと言ってたっけ。とんかつ喰うほうがたのしいんじゃないか知らん。あの淫売、きっと人生もう駄目だろうな。僕は絶対結婚しないし、誰か結婚するやつがおってもああいう奴はいつか下郎に騙されて現から離れ幻想とファンタジーの世界へ夢むのだと思う。らんららん。ららん。酒を飲む。遊泳する、魚。外には人間の正気が走っていて、そこに戻ることはた易いのだけど、戻る気がしない。砂の女ってやつか。夢幻はどちらだろうね。メールを溜めている。返してないのは、明日のお誘いと、仲直りの切符。いや、仲直りの切符かどうかわからんが、どちらにしろ回数券はこれで最後であって、あなたが買いたければ買い足しなさい。ということなのだとおもう。まったく強情張りな女だ、僕も強情張りな男だけれど。